重点募集中の職種:核融合炉の最適オペレーションに向けた、核融合プラズマのリアルタイム予測制御に関する研究開発

  • IOWN と AI/ML 技術の活用により、核融合炉の最適オペレーションを実現する

    人類初の核融合エネルギーの実現をめざしている国際プロジェクト「ITER 計画」及び「JT-60SA 計画」の成功に貢献します。
    核融合炉の高出力かつ長時間運転の実現のために、最適オペレーション技術の確立をめざしています。

核融合炉の最適オペレーション技術のポイントは?

■核融合プラズマに対して、 AI (Artificial Intelligence) や ML (Machine Learning) を活用して未来のプラズマ状態を高速で算出し、リアルタイムに制御を行うことによって、核融合プラズマの高出力かつ安定維持の実現をめざす。

■IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)の基盤技術を導入することで、核融合実験炉内のセンサで取得した大量のデータを高速・大容量・超低遅延のネットワークで通信し、リアルタイムでのプラズマ制御の実現をめざす。

■核融合炉プラントの重要機器に故障予測技術を活用することで、プラント全体のダウンタイム短縮の実現をめざす。

■将来的にはサイバー空間上で核融合炉を構築(デジタルツインコンピューティング)し、さまざまな状態をシミュレーションすることで、炉全体の最適化をめざす。

募集要項

1核融合研究開発マネージャ(プロデュース業務)

Mission

業務内容

候補者のキャリア・専門性に応じて、次のいずれかを担当していただきます。

核融合研究の社会展開を加速するため、主に3つの業務を担っていただきます。

  • 国内外の共同研究・連携プロジェクトの企画・推進 核融合に関する最新の研究動向や技術シーズを把握し、国内外の大学、研究機関、産業界との連携機会を発掘します。新たな共同研究プロジェクトの提案書作成から交渉、契約締結、プロジェクト管理までを一貫して担当し、核融合研究のネットワークを拡大します。
  • 研究成果の対外発信と広報活動の統括
    当グループで得られた核融合研究の成果を、学術論文発表だけでなく、プレスリリース、ウェブサイト、イベントなどを通じて広く社会に発信します。一般の方々や潜在的なパートナー企業に対しても、核融合の重要性や将来性を分かりやすく伝え、理解促進と共感の獲得に貢献します。
  • コア技術獲得に向けた戦略立案
Ability Knowledge

必要とする知識・スキル・能力・経験

  • 研究開発プロジェクトの企画・推進・管理経験: 規模の大小を問わず、研究開発プロジェクトの立ち上げから実行、完了までのサイクルを経験し、複数の関係者と連携しながらプロジェクトを目標達成に導いた実績があること。
  • 科学技術分野における外部連携・渉外業務経験: 大学、研究機関、企業、政府機関など、多様な組織との共同研究、産学連携、またはそれに類する外部連携業務の経験があり、円滑なコミュニケーションを通じて関係性を構築・維持できること。
  • プレゼンテーション・資料作成能力: 複雑な科学技術の内容を、専門外の聴衆にも理解できるよう、論理的かつ魅力的にプレゼンテーションする能力、および質の高い企画書や報告書を作成する能力を有すること。

〈あると望ましい知識・スキル・能力・経験〉

  • 核融合または関連分野に関する基礎知識: 核融合科学技術に関する基本的な知識や、エネルギー分野全般への関心があること。専門知識は入社後に習得可能ですが、基礎知識があれば業務への順応がスムーズです。
  • 政府系研究費の獲得・運営に関する経験: 競争的資金や大型プロジェクトなど、国や公的機関からの研究費獲得に向けた申請書作成や、その管理・運営に関する実務経験があること。
  • 国際的な共同研究またはビジネス経験: 英語でのコミュニケーション能力(口頭および書面)に加え、異文化環境での共同研究やビジネス交渉の経験があり、国際的なネットワークを構築する意欲があること。
Person

求める人材像

  • 卓越したコミュニケーション能力とネットワーキング力
    多様なバックグラウンドを持つ国内外の研究者、企業関係者、政府機関担当者などと円滑な関係を築き、当研究室のビジョンや研究成果を的確に伝え、共感を呼び起こせる方を求めます。専門的な内容を分かりやすく説明し、相手のニーズを引き出す傾聴力も重要です。
  • 戦略的思考力とプロジェクト推進力
    核融合研究を取り巻く現状を深く理解し、社会実装に向けた課題や機会を特定できる戦略的思考力が必要です。また、新しい共同研究や資金獲得プロジェクトを自ら企画し、関係者を巻き込みながら、具体的な成果へと結びつけられる実行力を重視します。
  • 核融合エネルギーへの強い情熱と社会貢献意欲
    核融合が持つ壮大な可能性を信じ、その実現に向けて強い情熱を持って取り組める方を歓迎します。自身の業務が核融合エネルギーの社会実装に貢献するという高い意識を持ち、困難な課題にも粘り強く挑戦できる方を求めます。

2機械学習やデータ駆動型アプローチを用いた核融合炉最適オペレーション技術の研究開発

Mission

業務内容

下記の研究テーマについて主担当として研究開発を推進していただきます。

  • 実験プラズマや数値シミュレーションデータを用いた挙動予測モデルの構築
  • 核融合プラズマの運転最適化に資するML解析手法の開発
  • 最適制御アルゴリズムの設計・実装・検証(例:深層強化学習、モデル予測制御など)
Ability Knowledge

必要とする知識・スキル・能力・経験

  • 博士号取得者または取得見込み者(分野不問。ただし物理、応用数学、情報科学、制御工学などが望ましい)
  • 機械学習・データサイエンスに関する実装経験(Python, PyTorch, TensorFlow等)
  • 研究成果を論文化・発信できる能力(国際会議や査読付き論文など)

〈あると望ましい知識・スキル・能力・経験〉

  • プラズマ物理、核融合工学に関する知識・研究経験
  • 実験データの解析やシミュレーションの経験
  • 制御理論(MPC、強化学習など)への理解
  • 英語での議論・発表能力
Person

求める人材像

  • 実験・理論・数値の間を行き来し、現象の本質を掴もうとする探究心を持つ方
  • チーム内外の共同研究者と円滑にコミュニケーションを取り、成果を社会と共有する意識のある方
  • 成熟しきっていない分野で新しい価値を生み出すことにやりがいを感じる方

勤務地

武蔵野研究開発センタ(東京都武蔵野市緑町3-9-11)

メッセージ

NTT宇宙環境エネルギー研究所は2020年7月に発足した研究所で、宇宙スケールにまで視座を高く掲げ、環境エネルギー分野における研究を推進します。
当グループは、次世代のエネルギー技術に対し、限界打破のイノベーションの創出により、持続可能で環境負荷のない社会の実現をめざしています。私たちと共に、その社会を自らの手で実現させたい皆さんの応募をお待ちしています。

髙橋 円 グループリーダ

核融合炉の最適オペレーション技術によって、核融合エネルギーの実現に貢献します

私達人類を含めた地球上の生命の源であるエネルギーは太陽からきており、そのエネルギーは核融合反応によって生み出されています。この究極のエネルギーを地球上で実現しようと世界中で核融合発電の研究開発が進んでいます。私達はこれまで培ってきた通信技術と新たに創出する IOWN の技術を活用して、核融合プラズマの安定制御を、ITER(国際熱核融合実験炉)機構や QST(量子科学技術研究開発機構)と連携して研究開発を進めていきます。圧倒的にクリーンで無尽蔵なエネルギー源である核融合発電を実現し新たな環境負荷ゼロの社会を一緒に創っていきましょう。

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