核融合炉最適オペレーション技術

核融合炉最適オペレーション技術

IOWN と AI/ML 技術の活用により、核融合炉の最適オペレーションを実現する

研究紹介

核融合炉最適オペレーション技術は、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)やAI/ML(Artificial Intelligence/Machine Learning)を活用し、核融合プラズマ(1億度を超える高温のプラズマ)の安定化に向けて高速制御を行うことで最適なオペレーションを実現する技術です。

NTT 宇宙環境エネルギー研究所では持続可能な社会の実現に向けて、環境負荷の少ない次世代エネルギー源である核融合発電の確立をめざしています。

核融合炉の高出力長時間運転を実現するためにはプラズマの安定制御が最重要課題です。従来、物理現象からプラズマの挙動を解析して状態把握し、制御をかける方法の研究が進められています。当研究所では、さらに AI/ML を活用して未来のプラズマ状態を高速で算出し、リアルタイムに制御を行うことによって、核融合プラズマを安定化する研究を進めています。また、機器の故障予測技術やデータの高速転送技術などと組み合わせ、サイバー空間上で核融合プラズマだけでなく核融合炉の全体シミュレーション(デジタルツインコンピューティング)による最適オペレーションの実現をめざします。

現在、量子科学技術研究開発機構(QST)及び ITER 国際核融合エネルギー機構(ITER 機構)と連携協定を結び、茨城県那珂市の JT-60SA(2023年に運転開始予定)やフランスのサン・ポール・レ・デュランスで建設が行われている核融合実験炉 ITER(2035年に DT 核融合運転開始予定)への先進技術の導入をめざしています。さらには、今世紀半ば以降の核融合炉の実用化に向けて貢献していきます。

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あくなきチャレンジ

NTT宇宙環境エネルギー研究所では、社会課題の解決に向け、エネルギー、環境分野をはじめとして、情報科学、人文系、社会科学系を含め多様な人材を募集しています。