NTTアクセスサービスシステム研究所
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ANSL R&D Times

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前方探査によりエースモール圧入工法の品質・安全性を向上!

電磁波レーダによる埋設物等前方探査技術(圧入方式)の開発

エースモールVL工法等の圧入推進方式における推進中の前方・側方等を電磁波レーダにより探査する前方探査技術を開発しましたので紹介します。

背景

ライフライン等の地中管路の構築にあたり、自然環境の保護や工事に伴う生活面への影響を軽減するためには、推進工法による施工が有効な手段となっています。推進工法では、埋設物等の情報を事前に把握することが、施工の安全性・効率性の面で重要となることから、設備記録図や埋設物探査器による地上からの探査等により埋設物の確認を行っています。しかし、図面や探査結果との不一致や予期せぬ埋設物等により、推進中にこれらの埋設物等への衝突等の発生が懸念されることから、推進中の前方を探査する技術の開発が求められていました。
概要

本技術は、地上から地中の埋設物等を探査するエスパー装置で用いられている電磁波レーダ技術を利用し、電磁波レーダアンテナを推進機の先端装置内に搭載して、推進中の前方探査を行い、前方や側方の埋設物や障害物の有無、方向や距離ならびに離隔等を推進オペレータに提示することにより、施工品質の向上や安全性の確保を図るものです。

◆特徴

  1. 小型・高性能なレーダアンテナ技術
    • 複数チャンネル方式(送信2ch、受信1ch)による探査方式
    • φ330mmの先端装置に内蔵可能な小型アンテナで1.5mの探査能力

  2. 高度なデータ解析技術
    • 探査中のリアルタイムなノイズフィルタリング処理
    • 探査物の認識性の高い画像をリアルタイムに合成・表示

  3. 前方1.5m側方0.6mの探査能力
    • 各種管径・管種の探査が可能な高い探査能力を有する 

 

図1 開発技術の概要
図1 開発技術の概要

 

今後の予定
エースモール前方探査技術(圧入方式)は、平成17年度にグループ会社事業へ導入予定であり、電気通信分野だけでなく、下水道等のライフライン整備事業への適用が予定されています。また、推進機の到達位置探査や非破壊検査などへの技術の応用展開が予定されています。
担当者※当記事のお問い合わせは受け付けておりません
シビルシステムプロジェクト エンジニアリングサービスグループ
山口茂(主幹研究員)、堤志信(研究主任)
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