タイトル:Quantum information theory and non-commutative Martin boundaries
日時:2025/10/2
講演者:佐藤 僚亮(北海道大学 助教)
会場:ハイブリッド(オンライン / 武蔵野研究開発センタ)
量子情報理論において、二つの量子系の合成系の状態が分離可能(separable)かそうでない(entangled)かを判定する問題は重要である。その問題に対して、量子de Finetti定理という分離可能状態の特徴づけが知られており、その証明では対称群の表現論が重要である。本講演では、非可換確率論に由来する非可換Martin境界と合成系の分離可能状態との関係を議論し、量子de Finetti定理の一般化と新たな証明を与える。それにより量子情報理論と表現論との新たな関係が議論できる。本講演の内容はB. Collins氏(京都大学)、T. Giordano氏(Univ. of Ottawa)との共同研究に基づく。