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ANSL R&D Times

2.P-MP通信における障害発生を見据えた置局設計法

 高度化した加入者系無線システムでは、P-MP通信機能を備えています。P-MP無線通信の目的は、基地局当たりの端末局数を多くすることによる設備投資コストの低減にあります。基地局設置場所は置局設計のポリシーによって決定され、一般的に多く用いられるポリシーとしては“通信エリア最大化”があります。一方で、災害に備えて常設する災害対策用無線通信システムの基地局を互いに補完しあえる位置関係に設置することで、一方の基地局が不稼動となっても他方の基地局でより多くの端末局を収容可能とする“端末局不稼動率最小化”というポリシーが考えられ、予め設置しておいた基地局が被災によって使えなくなり、別に臨時基地局が必要となる確率を抑えることが出来ます。
 

図4 障害発生を見据えた置局設計法

図4 障害発生を見据えた置局設計

 

 

 2つの基地局による端末収容確率Ptを、基地局不稼働確率と基地局設置位置をパラメータとして以下の関数で表すことができます。端末不稼働率が最大化されるような基地局設置位置を求めることで、端末不稼働率を最小化する基地局設置位置を計算することが出来ます。
 

 

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