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ANSL R&D Times

1.メッシュネットワークにおけるロバスト性を考慮した置局設計法

 メッシュネットワークでは、災害時における通信断確率を出来るだけ低くする必要があります。通信断確率が最も低い置局設計は、全てのビルに無線局を設置することです。この場合、災害における通信断確率は最低となり、通信の災害に対するロバスト性は最も高いと言えます。

 しかし、全てのビルへの無線局設置はコスト効率が悪く、現実的ではありません。そのため、災害時の通信断確率、ロバスト性を考慮しながら効率的な無線局配置を実現する置局設計法が必要です。また、メッシュネットワークにおける無線ルート数は無線局の数の増加に伴い、爆発的に増えるため、ルート毎の到達中継数評価を効率的に実施することも重要です。
 

図2 ロバスト性を考慮した地局設計法

図2 ロバスト性を考慮した地局設計法
 

 ビルへの無線局設置判断基準および設置無線局における送信電力設定は以下の手順で実施します。まず、最大電力で送信した場合でもロバスト性が向上しない(災害時の通信断確率の低減に貢献しない)場合、そのビルへ無線局を設置しません。無線局を設置した場合、最大電力で送信した場合と通信断確率が変わらない範囲で送信電力を最小化することにより干渉を低減します。
 

 図3 ルート設定、送信電力設定

図3 ルート設定、送信電力設定

 

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