NTTアクセスサービスシステム研究所
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ANSL R&D Times

1.とう道耐震対策の現状

 NTTのとう道設備には、開削とう道とシールドとう道があり、1995年の阪神・淡路大震災以降、それぞれ対策を講じています(図1)。

 開削とう道では、通信ビルおよび立坑取り付け部において、ズレや地盤の液状化によりとう道の浮き上がり現象が発生しました。そこで1996年にゴム製で可とう性がある耐震対策用の継ぎ手を開発し、導入しました。 

 一方、シールドとう道では、立坑接続部等において、ひび割れ、漏水、立坑接続部への突き出しなど軽微な被災がありました。(図1)。ただし高水圧下でこのような被災が発生した場合、浸水により立坑等が水没する可能性があり、通信サービスの影響や復旧作業時の安全確保が損なわれる恐れがあったことから2001年に対策技術を開発しました。しかし、対策の適用基準がないことや、十分なスペースがないと設置できないなど施工上の課題がありました。

 そこで今後予想される首都圏直下地震や東海、東南海、南海地震などの発生が危惧される中で、ネットワーク上の重要設備であるシールドとう道の信頼性を確保する必要があり、2009年から対策要否判定手法の検討および対策技術について開発を進めてきました。

 

図1 耐震対策の実施状況

 

図1 耐震対策の実施状況

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シールドとう道立坑接続部の耐震性評価と対策
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