NTTアクセスサービスシステム研究所
ホーム  >  ANSL R&D Times  >  バックナンバー  >  第66号(2011_11)  >  2  >  1.従来の課題とAPDM伝送実現の技術課題
ANSL R&D Times

1.従来の課題とAPDM伝送実現の技術課題

 従来の衛星通信システムでは、ユーザ毎に使用する偏波と周波数が割り当てられるため、同一周波数の異なる偏波を利用する場合、偏波の調整が不完全な場合、他のユーザに対して、干渉を与えることになります。そのため、厳密な偏波調整が必要とされます。

 

図2 従来の伝送方式

 

図2 従来の伝送方式

 

 

 APDM伝送方式では、1ユーザに同一周波数の2つの偏波を割り当てて送信します。同じ周波数で異なる偏波を使用するユーザが存在し得ないため、ユーザ間の偏波間干渉の問題は回避され、この干渉はユーザ内に閉じた問題になります。

 また、従来の衛星通信システムでは、2つの偏波を同時に使用することが想定されていないため、既存の地球局や衛星中継器が備える各偏波の送受信機に周波数誤差が発生することが予想されます。

 

図3 APDM伝送方式における課題

 

図3 APDM伝送方式における課題

 

 

前
世界初、2偏波同時使用による偏波無追尾衛星システム
カテゴリートップ
TOP
次
2.偏波間干渉補償技術