
4.お客様に均等な帯域を保障するQoS機能
全お客様で帯域を共有するような方式では、お客様が同時にネットワークを利用して輻輳状態になった場合、お客様全員にある程度、均等な帯域を提供する必要が あります。
本システムの場合、インターネット側からのダウンロードについては、システムより上部で帯域を絞られ、輻輳状態になることがないため帯域を保障する 必要はありません。その反対にインターネット側へのアップロードに関して、各お客様からの使用状態によって、輻輳状態になる可能性があります。
またシステム構成がカスケード接続であるため、輻輳時には、上部側が有利になるといった性質があります。これはSW−HUBが通常何もしなければ、各ポートの帯域を均等に扱うことを前提としていることから発生します。(図8)
このような収容場所による帯域の不均衡を補正するためにRatio Priority方式というQoS機能を実装しました。本方式は安価に、かつ配線シ ステム全体に機能する帯域制御技術であるという特徴を有します。
Ratio Priorityとは、図9の6ポートのSW−HUBを用いて説明すると、DOWNポートからUPポートへ向かう帯域と、USERポートからUPポートへ 向かう帯域の比率を言います。たとえば、図中の3台カスケードによる構成の場合、1台目のSW−HUBにRatio Priorityを2:1の比率で設定することによって、最終的にUSERポートへのデータは33.3Mbps,下部に流れるデータは66Mbpsとな り、下部でのRatio Priorityは1:1なので66Mbpsを半分に分けた帯域があたえられることとなり、均等に帯域が与えられているのがわかります。

図8 帯域保障の必要性

図9 Ratio Priorityの動作原理
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