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ANSL R&D Times

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大気環境分野に適用するハイブリットMPMの開発

特定悪臭物質 「硫化水素ガス」への適用

これまで、主に水質浄化に適用するMPMを中心に紹介してきました(バックナンバー参照)。今回は、硫化水素ガス浄化用に開発したハイブリッドMPMの吸着性能について紹介します。

背景

硫化水素ガスは温泉、火山や廃棄物処理場等から発生する有害ガスとして知られています。特徴として腐敗した卵に似た強い刺激臭があり、目、皮膚、粘膜を刺激します。労働安全衛生法では、許容濃度を10ppmとしており、高濃度になると人体に致命的な影響を及ぼします。
硫化水素ガスは非常に小さな分子径であるため、活性炭等の吸着材でも効果的に除去することは難しいことから、近年新たな浄化技術へのニーズが高まっています。
概要

硫化水素ガスに適するMPMは、活性炭等の持つ物理的吸着性能に加え、化学的吸着性能も併せ持つハイブリッド材料です。
水質浄化用MPMは、製紙スラッジ焼却灰を原料としています。一方、硫化水素ガス吸着用MPMは、製紙スラッジそのものを原料としています。水質浄化用 MPMは、水質浄化材の性能指標のひとつであるCEC(陽イオン交換性能)が高く、硫化水素ガス吸着用MPMはCECだけでなく比表面積も大きくなってい ます。

 

図1 各MPMの基本特性

 

図1 各MPMの基本特性

 


 

MPMに関するリンク
  1. NTTニュースリリース(1998年5月)
  2. R&D TIMESバックナンバー(1998年8月)
  3. R&D TIMESバックナンバー(2000年2月)
  4. R&D TIMESバックナンバー(2001年2月)
  5. R&D TIMESバックナンバー(2002年2月)
  6. R&D TIMESバックナンバー(2003年2月)
  7. 文部科学省 研究交流センター (2000年12月)
  8. 文部科学省 研究交流センター (2002年5月)
今後の予定
各種MPMが硫化水素ガスに対して異なる吸着特性を示すメカニズムの解明と,その他の有害ガスであるエチレンガスやアンモニアガス等に対するMPMの用途開発を進めています。
担当者※当記事のお問い合わせは受け付けておりません
シビルシステムプロジェクト 防災・環境システムグループ
石本(主任研究員)、安田、佐々木
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