「わたしたちのウェルビーイングカード」を用いた職場のチームビルディング

わたしたちは、Social Well-beingな集団になることを「支援する」ため、お互いの価値観の理解や信頼関係の醸成につながる技術やツールづくりに取り組んでいます。本稿では「わたしたちのウェルビーイングカード」を職場のチームビルディングに活用するイメージをご紹介します。

「わたしたちのウェルビーイングカード」

「わたしたちのウェルビーイングカード」は、これまでにアンケートで得られた回答、社会心理学の知見、小中学校や企業でのワークショップを経て抽出・分類したウェルビーイングを感じる要因が書かれています。カードを使うことで、自身や周囲の人々のウェルビーイングに意識を向け、対話をうながすことをサポートします。

はかるツール わたしたちのウェルビーイングカード(触覚でつなぐウェルビーイング 渡邊淳司 研究サイト)

1. 自身のWell-beingに大切なことをチームメンバー同士で知る

最初は自分のウェルビーイングに大切なことを振り返り、チームメンバー同士で共有します。 カードの言葉を見ながら、「どんなときに幸せを感じるだろうか?」「日々の生活で大事にしていることは何だろうか?」と思いを巡らせ、しっくりくるものを3枚選びます。また、選んだカードについて、その理由やきっかけとなるエピソードを振り返ります。 そして、数人のグループ内で1人ずつ、自分が選んだカード3枚をメンバーに見せながら、その理由やエピソードをチームメンバーと共有します。 普段の仕事で語られることはあまりない、メンバーそれぞれのウェルビーイングに大切なことを共有することで、価値観の違いや意外な共通点に気づき、お互いを知り合うことにつながります。

2. チームの活動で大事なことを決める

次に、チームの活動として大事なことを考え、チームメンバー同士で決めていきます。 まずは、自分のWell-beingに大切なことを選んだときと同様に、職場で大事だと思うことをメンバーそれぞれが3つ選び、グループ内で共有します。 そして、メンバーそれぞれが大事だと思うことを踏まえて、チームの活動で大事なことを話し合い、チームとして3つ選びます。話し合いの中で新たなアイデアが浮かんだら新しいカードを選んでもかまいません。 グループが複数ある場合は、最後にそれぞれのグループで選んだカードを紹介しあいます。 話し合いを通じてチームの活動で大事なことを3つに絞っていくことで、共通認識をもちながら仕事をともに進めていく土台になります。

3. チームの活動で大事なことにつながるアイデアを考える

チームの活動で大事なことが決まったら、それをさらに実感できるように具体的な取り組みへ落とし込んでいきます。 チーム全体で選んだ3枚を見ながら、それぞれのメンバーが職場の課題解決や改善につながるアイデアを考え、紙に書きだします。 それぞれが出したアイデアを共有し、意見や感想を付箋に書いてコメントを付け合います。 付けられたコメントからアイデアをブラッシュアップし、さらに、チームメンバーの大事なことを参考にしながら、実際に取り組むアイデアを3つ選びます。 大事なことを共有したうえで考えたアイデアをさらにメンバーに共有し、実際に取り組むことを決めることで、一人だけで考えるよりも実行につなげようという気持ちが高まるかもしれません。