
自然環境と地域社会との相互影響を考慮したアセスメントの提供
相互影響アセスメント技術とは、地域の自然環境と社会経済をモデリングしたデジタルツインを構築し、仮想的な予測・分析を行うことで、経済的側面だけでなく人々の生活変化や自然環境の変化を含めた地域全体を俯瞰したアセスメントを提供する技術です。
環境・社会が変動するVUCAの時代、将来にわたり自然環境や人々の生活・活気といった地域の豊かさを保つためには、人口動態や気候などの変化に対して地域のさまざまな要素を考慮しながら対処する、難しい舵取りが求められています。例えば、人々の食を支える産業である農業においても、育てる作物を変える転作やICT技術の活用などによる農法の変更など対応策を議論して、収益の安定だけでなく、就農環境の向上、地域ブランド価値など、さまざまな観点から地域を豊かにしようとしています。このようなサスティナブルな対応策を講じるためには、経済的な観点だけでなく自然環境や地域社会などのさまざまな視点から地域全体をアセスメントする技術が必要となります。
本研究では、地域のさまざまな要素をアセスメントするため、対象地域における収集データや衛星画像データ等を組み合わせた包括的な状況分析と、地域のデジタルツインの実現、これを活用した未来予測に取り組みます。これにより、対象地域における農地や河川などの自然環境と、設備投資や営農計画、まちの活気などの社会経済的な要素とを踏まえ、地域における経済振興や環境対策などの施策効果を、シミュレーションを通じてアセスメント可能になることをめざします。
2024/05/15
地球環境の「サステナビリティ(持続可能性)」は、私たちの暮らしや社会、企業の活動を未来につなげていく上での...
2024/01/12
「環境と経済の相互作用を考慮した地球規模の環境負荷予測」と「Beyond GDP時代における新しい豊か...
NTT宇宙環境エネルギー研究所では、社会課題の解決に向け、エネルギー、環境分野をはじめとして、情報科学、人文系、社会科学系を含め多様な人材を募集しています。