インフラとしてのサーバシステムを支えるソフトウェア技術の研究開発に取り組んでいます。
ETSI NFVで規定された仮想化制御機能部(MANO*1機能)であり、O-RAN*2仕様に基づいたvRAN*3システムへの適用に向けて開発を進めています。OSS/BSS*4と連携し、仮想化基盤上のアプリケーションの動的な構築、展開、運用、停止などを自動制御するLCM*5機能を提供しています。
また本開発と並行して、OpenStack Tacker、CNCF*6におけるOSS活動も推進し、技術の普及と、様々なアプリケーションとの実装レベルの相互接続性担保を行っています。
*1 MANO:Management and Orchestration
*2 O-RAN:Open Radio Access Network
*3 vRAN:virtual RAN
*4 OSS/BSS:Operation Support System / Business Support System
*5 LCM:ライフサイクルマネジメント
*6 CNCF:Cloud Native Computing Foundation
関連情報
パワーアウェア動的配置制御技術(PADAC*1)は、サーバ基盤に対してソフトウェア制御により電力効率の最大化を図ることができ、消費電力の低減に貢献する技術です。
本技術の最大の特徴は、既存システムのソフトウェアを改修せずに適用可能であることです。CPUなどの計算デバイスに対する電力特性を考慮した負荷割当や設定、およびデータセンタ空調やサーバの冷却効率の最適化などによって、データセンタトータルでの省電力制御が可能となります。
*1 PADAC:Power-Aware Dynamic Allocation Control
関連情報
POSENA*1は、汎用サーバーで高い性能要件を満たしながら、省電力化を実現する開発者向けのソフトウェア省電力実装技術です。
高性能を要求されるソフトウェアは、コンピュータリソースを必要以上に消費する傾向にありますが、POSENAでは負荷に応じた最小限のコンピューティングリソースで処理を行い、低負荷時に特に大きな省電力効果を発揮します。
現在は、vRAN*2の各ソフトウェア処理を分析し、電力的に非効率な処理の改善技術を考案・実装・評価し、性能劣化なく省電力化できることを実証しています。
*1 POSENA:POwer Saving ENAbler
*2 vRAN:virtual RAN
関連情報
SHEPHARD*1はOSレベルの監視・分析・制御により、運用状況に応じたセキュリティ対応を実現する技術です。
ホストOS上でソフトウェアの監視や制御を行う「リアルタイム監視制御機能」と収集された情報やネットワークの全体状況に基づき、影響分析や制御の判断を行う「コントローラ」から構成されます。
セキュリティリスクのリアルタイム監視は、監視対象の処理負荷が課題ですが、負荷に応じて監視レベルを調節するSHEPHARDにより、高い性能要件下でも高度なセキュリティ付加価値提供が可能になります。
*1 SHEPHARD:Security Handler for Efficient Protection and HARDening
Immersive RTC*1基盤は、移動網・固定網を問わないメタコミサービスを支える通信基盤であり、3GPP標準化に準拠しているため高い相互接続性を実現しています。
本基盤は、クラウドネイティブな分散アーキテクチャを採用しているため、スケーラビリティーと機能追加に対する柔軟性があり、多様なサービスパターンに適応可能なシグナリング制御、メディア処理振分制御を実現しています。
本基盤により、コンテンツプロバイダがコンテンツ開発に注力することができ、メタコミサービス市場の活性化が期待できます。
*1 RTC:Real-Time Communication
関連情報