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ANSL R&D Times

1.人間の視覚機能を応用した高精度な画像認識技術

 市販ソフトによるコンクリート柱のひび割れ検知結果を図1に示します。

 ひび割れとして検知された画素を黄色で着色していますが、背景や付属物もひび割れと間違えて検知されています。このようなエラーの発生を抑えるために、AS研では背景や付属物を自動的に除去するアルゴリズムを開発しました。

 本技術では人間の視覚機能に着目し、色合いや質感等の情報を使って背景や付属物とコンクリート面を分類します。背景や付属物を取り除いた後は、神経回路を模倣したニューラルネットと呼ばれる方法でコンクリート面からひび割れの探索を行います。本技術を用いてひび割れ検知を行った結果を図2に示します。

 ひび割れ探索を行う前に赤色の画素が背景や付属物として除去されており、中央にある縦のひび割れのみが的確に検知されています。

 本技術は、背景や付属物を含むコンクリート構造物の画像からひび割れを検知する場合に役立ちます。

 

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