構造劣化判定システム(対象設備拡大)
アクセス設備点検の更なる稼働削減を実現します
第105号(2018_12)-1で紹介いたしました点検のイノベーション~構造劣化判定システム~の研究開発を進め、ケーブル地上高等の定量評価を可能としました。
背景
構造劣化判定技術の初期版では、レーザMMSを用いて取得した3D点群データから電柱の3Dモデルを抽出し、たわみによる劣化評価を可能としました。アクセス設備点検の対象は電柱のみならずケーブル・支線等もあり、効率的かつ定量的な判定による高精度化が求められます。
概要
MMSを利用して取得した3D点群データからケーブル、支線、支柱の3Dモデルを抽出し、3Dモデルデータからケーブル地上高・弛度等の設備状態を自動算出します。これにより、設備状態の定量評価を可能としました。
さらに電柱モデルについては、電柱付属物等による影響でモデルを構成する円モデルに発生するズレ(歪み)を補正する技術を開発しました。測量等で用いられる計測機器(Total Station)で計測したたわみと±1cm以内の計測差分となる電柱(N=140)は、本開発前68%から本開発後85%まで向上し、たわみの算出精度向上を実現しました。

図1 構造劣化判定技術の対象設備拡大
今後の予定
アクセス設備業務のデジタルトランスフォーメーションに向け、保守業務から更に設計・施工業務への点群データ活用に関する研究開発を進めます。
担当者
アクセス運用プロジェクト 点検診断グループ
本田 奈月(グループリーダ)
清水 智弥(主任研究員)、五藤 幸弘(主任研究員)、柳田 充康(主任研究員)、
井上 雅晶(研究主任)、宮西 英彰(研究主任)、松本 千春(研究員)、櫻原 雄介(社員)
清水 智弥(主任研究員)、五藤 幸弘(主任研究員)、柳田 充康(主任研究員)、
井上 雅晶(研究主任)、宮西 英彰(研究主任)、松本 千春(研究員)、櫻原 雄介(社員)
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