NTTアクセスサービスシステム研究所
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ANSL R&D Times

将来のFTTHサービスに対応した光ジャンパユニット

将来PON用光ジャンパユニットの開発

 将来PON用光ジャンパユニットは、これまでのジャンパユニットで適用されている通信波長帯域を拡大し、将来の高速大容量通信のための次世代アクセス装置の利用を可能にする新たな所内設備として期待されています。
 ここでは、将来PON用光ジャンパユニットの開発の取組みについて、機能、通信用および保守用の波長帯域、外観についてご紹介します。

背景

 日本のFTTH(Fiber To The Home)サービスは2860万契約を突破(2016年9月時点)し、今後、4K・8Kの超高精細映像伝送サービス、IoT、セキュリティ監視、自動運転の普及など、アクセスサービスの利用形態はますます多岐に渡る事が予想されます。
 FTTHを支えるアクセスネットワークでは、現在広く普及しているGE-PON(Gigabit Ethernet-Passive Optical Network)の他に、次世代のFTTHサービスを担う光アクセスシステムとして、10G-EPON(10 Gigabit-Ethernet PON)やNG-PON2(Next Generation-PON2)の研究・開発が行われています。
 一方で、通信および保守にて使用される光はIEEEやITU-Tで波長配置が規定されており、アクセスシステムや試験装置はそれぞれ決まった波長の光を使用しているため、他システムへ影響がないように精度の高い波長制御が必要となっています。
概要

 NTTビルの伝送装置OLT(Optical Line Terminal)の手前と、お客さま宅の伝送装置ONU(Optical Network Unit)の手前に、試験光の波長を遮断し、通信光の波長を透過する光フィルタを組み込むことで、試験光がOLTおよびONUに達するのを防ぎ、通信に影響を与えることなくアクセス区間の試験を行うことができます。

 今回開発した将来PON用光ジャンパユニットは、O-bandから新たにL-bandまでの通信光を透過し、U-bandの試験光を遮断する光フィルタを内部に組み込むことで、将来のFTTHサービスで使用される可能性のある10G-EPONやNG-PON2と試験システムの共存を可能としました。

今後の予定
次世代アクセス装置と合わせて今後の導入が予定されています。
担当者
光アクセス網プロジェクト ライフタイムコスト削減推進グループ
梶原 佳幸(グループリーダ)
寺川 邦明(主任研究員)
橋本 貴明(研究員)
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1.ジャンパユニットの機能