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ANSL R&D Times

1.将来モバイルネットワークの課題

 現在の光張出し基地局におけるモバイルフロントホールでは、親局でデジタル信号処理を終えた無線信号の信号波形データを光伝送しています。しかし、この信号波形データは子局と無線端末の間でやりとりされる無線伝送レートよりも遥かに大きなデータ量を必要とし、モバイルフロントホールの光伝送容量は無線伝送レートの約16倍になります。

 現在のモバイルシステムでは無線伝送レートが300Mbpsであるのに対して光伝送容量は4.8Gbpsであり、比較的低コストな光送受信器を用いてモバイルフロントホールを構築することが可能です。しかし、将来のモバイルシステムでは無線伝送レートが10Gbps以上になると言われており、その時のモバイルフロントホールの光伝送容量は160Gbps以上に達します。将来、様々な場所に多数の子局が設置される状況でこのような100Gbpsクラスの光伝送を行う場合、光伝送コストが大幅に増加してしまいます。したがって、将来のモバイルネットワークに向けたモバイルフロントホール光伝送容量の削減が重要な課題となります。

 

図2 将来モバイルネットワークの課題

 

図2 将来モバイルネットワークの課題

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将来モバイルネットワークを支える光伝送技術
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2.モバイルフロントホール光伝送容量削減技術