
2.補修・補強判断基準の設定
耐力評価により、最大鉄筋腐食モデルでも壊れてしまう可能性が低いと判断された8種のマンホールについては、露筋が確認されても、補修による対応で安全性が確保できることが分かりました。一方、そのほかの2種(旧規格4号、5号)においては、鉄筋腐食が進んだ場合、補強による耐力回復を図る必要があることが分かりました。そこで、詳細な補修・補強判断基準を設定することとしました。
基準の設定にあたっては、点検者が見た目だけで容易に判断できるよう簡易かつ明確な基準とすべく、露筋の本数で判断が可能かについて検証しました。そこで、鉄筋が何本以上露筋した場合に補強が必要となるか、最大鉄筋腐食モデルから露筋本数を1本ずつ減らしながら繰り返しFEM解析を行うことで、補修と補強のしきい値を設定しました。
その結果、露筋本数等に基づく、劣化マンホールの補修・補強判断基準を設定することができました(図3)。
図3 補修・補強判断基準
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