
橋梁設備のメンテナンスフリー化を促進!
橋梁設備取替補修の適用領域拡大技術
屋外の過酷な環境にさらされ劣化の進行が早い橋梁設備において,FRP部材への取替補修によるメンテナンスフリー化(繰り返し補修不要な状態)を促進するために,現行技術では取り替えが不可能であった箇所を可能とする技術を開発しましたのでご紹介します.
背景
橋梁設備は,劣化した不良設備の脱落により第三者被害を引き起こす可能性を有するため,適切な維持管理が必要です.しかし,金属管の不良設備は年々増加傾向にあり,そのおよそ2割は錆腐食による劣化が著しく,取り替えが必要です.こういった金属管は,再発による不良増加を防止するために,繰り返し補修不要となる補修部材に取り替えていかねばなりません.NTTでは,ケーブルを収容した金属管の取替補修として,不良箇所を切断(以下,切管)し,耐食性・耐候性に優れるFRP製の半割補修管に取り替える技術(以下,現行補修)を2008年度にNTT東西へ事業導入しました.しかし,現行補修では適用できない領域が存在し,標準化されていない応急補修で対処しているのが現状です.そこで,取替補修の適用領域を拡大する技術が求められていました.
概要
現行補修が適用できない以下の領域に適用できる技術を開発しました.
①隣接管との隙間(以下,管路間隔)が30mm未満のケーブルを収容した金属管
②金属管を支持する長さ(以下,支持間隔)が2.5m超の設備
①に対して,薄型切管工具および簡単で安全なケーブル防護方法を開発することで,最狭隘管路間隔(12.5mm)まで取替補修が可能となりました.
②に対して,高剛性FRP長尺補修管を開発することで,最大支持間隔(5.5m)まで取替補修が可能となりました.
今後の予定
2014年度下期事業導入を目指して,技術支援を実施していきます.
担当者
シビルシステムプロジェクト 管路系グループ
榊克実(グループリーダ・主幹研究員)
田中宏司(主任研究員)
瀬田亮(研究員)
田中宏司(主任研究員)
瀬田亮(研究員)
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