
2.技術的ポイント
(1) 円周方向打撃
コンクリート柱は、その製造過程における材料/厚みや建柱時に生じる根入れ長の違いなどから固有振動にばらつきが生じます。このため、劣化判定の基準となる健全状態の固有振動を定量的に求めることは困難でした。
そこで、円周方向に打撃を行い各方向の固有振動を求めることで、図3に示すように健全であればどの側面を叩いても均一な振動数となり、ある方向の剛性が低下すれば各方向の振動数が不均一になるという特性を利用することで、健全度を診断することを可能にしています。
(2)振動数/時間フィルタの採用
振動には、図4のようにケーブルや金物などの架渉物によるノイズ振動が含まれます。本技術では、コンクリート柱のみの振動が優位に発現する振動数帯と時間帯を抽出できるフィルタを採用することで、計測精度の向上を図っています。
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