
電波伝搬損失量シミュレーションソフト
多様な無線システムのエリア設計を簡易に実現
無線通信に関する高度な専門知識を持たない方でも屋外無線システム導入検討の際のエリア設計を手軽に行うことが可能となる、電波伝搬損失推定ソフトウェアを開発しました。本ソフトウェアは広範囲な周波数帯をカバーしているため、様々な屋外無線システムのエリア設計が可能です。
背景
無線システムのエリア設計は、伝搬損失推定式から求められる伝搬損失推定値に基づいて行われます。詳細にエリア設計を行うには建物高や道路幅といった地形情報を用いて伝搬損失推定を行う必要がありますが、これらの地形情報を事細かく取得するためには多大な時間や費用が必要とされるという問題がありました。また、利用可能な周波数帯や都市構造に応じて多様な伝搬損失推定式がありますが、エリア設計を行う無線システムに適した伝搬損失推定式を選定するためには、高度な専門知識が必要であるという問題がありました。
概要
本ソフトウェアは、市販の3次元地図・建物DBと連携することで大地の起伏や建物の影響が考慮された基地局?移動局/加入者局間の伝搬損失推定値を容易に導出することが可能です。伝搬損失推定式を複数取りそろえることにより広範囲な周波数帯に対応可能であり、特定の無線システムに依らない伝搬損失評価を視覚的に行うことができます。また、対話型インタフェースを通じて適切な伝搬損失推定式が提示されるため、推定式選択に関する高度な専門知識を持たない方でも利用可能です。
今後の予定
多様な無線システムのサービス展開に柔軟に対応できるよう、新たな伝搬損失推定式を実装することにより、更なる対応周波数帯や対応環境の拡大に取り組んでいく予定です。
担当者
ワイヤレスアクセスプロジェクト 無線方式グループ
杉山 隆利(グループリーダ)、北 直樹(主任研究員)
山田 渉(研究主任)、佐々木 元晴(研究員)
山田 渉(研究主任)、佐々木 元晴(研究員)
![]() TOP |
![]() 1.地形情報を用いた伝搬損失推定 |