
5.まとめ
災害時における通信回線の途絶に対し,被災者に1秒でも早く通信インフラを提供するために小型衛星通信地球局として、可搬型アンテナ、車載型アンテナ、シンプルモデムおよび電波送出遠隔試験ツールを開発致しました。
これらのアンテナやモデムは現行装置と比較して大幅に小型軽量化されており、運搬・設営作業の負担が軽減されるだけでなく、導入コストも従来の1/3程度と大幅に抑えられる見込みです。アンテナには新たに衛星自動捕捉機能が搭載されており、衛星通信を扱える作業員を現場に派遣せずとも、設営作業を素早く完了させることができます。また、電波送出遠隔試験ツールにて、被災現場で多忙な現地設営者が電波送出試験を担当するのではなく、被災地から離れた制御局にいるシステム運用者が電波送出試験を遠隔制御にて実施できます。
これら開発技術により、現行システムでは1時間程度かかっていた設営、回線開通作業が、今回の新システムでは約15分程度と大幅に短縮化することができます。
これらの小型衛星通信地球局は2012年度から事業会社に順次導入、運用される予定です。
![]() 4.電波送出遠隔試験ツール |
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