
2.災害対策用可搬形ディジタル無線機器
災害発生に伴う中継系伝送路の被災を救済するマイクロ無線システムとして、災害対策用可搬型ディジタル無線機器「11P-150M」を開発し、 NTT東日本、NTT西日本に導入しています。事業会社では、各地方に本装置を配備しており、今回のような災害が発生すると直ぐに持ち出せ、設置できるようになっています。
本装置は、アンテナ付無線送受信装置(屋外設置)、端局装置(屋内設置)、電源部(屋内設置)で構成されており、いずれも人力で運搬・設置可能なものです。
通常、中継系伝送路は、光ファイバ(有線)を用いた0/1系ループ構成により高信頼化が成されていますが、島嶼部等の地理的条件によっては、光ファイバと共存補完する形で無線方式が用いられます。
図6 被災状況および11P-150M方式無線機器の設置
今回の被災地である宮城県内の離島においても陸地部分は光ケーブルを、また、海上部分は無線を用いて通信を提供している離島がありましたが、光ケーブルは複数個所切断され、さらにNTTビルも浸水してしまい、この結果、離島への通信が途絶されてしまいました。そこで、本装置を本土から離島が直接通信ができるよう設置しました。本救済措置により、島の電話回線や各種業務用回線の早期復旧が果たせました。
今後は、ネットワークのIP化に備えた次期災害対策機器の開発検討を進めていきます。
図7 NTTビルに設置された |
図8 NTTビルに設置された |
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