未来社会×デジタル情報により生まれ得る、果てしない可能性と人類としての有るべき姿を見つけ、それを自ら実現するのが私たち研究所がめざすことです。
社会を構成するヒト・モノのデジタル化とそれに伴い可能となる大規模・高精度・高速な未来社会予測、実世界へのフィードバックを行う技術の研究開発を進めています。人間個人の内面まで含めたデジタル化、時空間やリアルを超えた社会的なインタラクションを可能にし、かつてない個や集団の活動を実現します。また、セキュリティやプライバシ、地球環境など、人類として新たに充足すべき形を世界に示していきます。
研究開発担当役員
NTTサービスイノベーション総合研究所所長 大野 友義
今まで、ICTの技術革新によって、私たちの生活は豊かになってきました。これから、10年、20年後のあるべき世界は、どんな世界でしょうか?
革新的な情報通信技術の進化により、今よりもはるかに高速・大容量・低遅延のデータ通信が実現されるでしょう。デジタル化のセンシングディバイスも進化するでしょう。また、皆さんが毎日使っているスマートフォンも、メガネ型端末など、UI/UXの変化だけでなく、MR(Mixed Reality)ディバイスも普通に使われている世界が来るかも知れません。ロボットも進化し、車の自動運転に代表されるような自動化も進んで行くでしょう。更に、情報処理を行う基盤も進化し、膨大なデータを瞬時に処理することが可能となり、AI技術も、現在とは異なった技術革新が起こるでしょう。
将来的には、現実世界のすべてをデジタルツインとしてサイバー世界に写像し、現実世界にフィードバックするサイバー空間とフィジカル空間の融合した世界が実現します。"ひと"の思考や価値観といった内面も含めてサイバー空間上で再現・表現することで、"ひと"の多様な個性を踏まえた未来予測や、心まで伝わるコミュニケーションが実現可能となる時代となるでしょう。また、"ひと"を取り巻く環境すべてのデジタルツイン化は、地球・社会・個人の間で調和的な関係が築かれる世界をもたらすでしょう。
この様なサイバー・フィジカルの融合した未来世界においても、すべての"ひと"が幸福であり、安心・安全に自分らしく暮らせる社会でなければなりません。技術は、あくまでも手段であり、その仕組みを利用者する"ひと"に対しての価値創造をしなければなりません。あわせて、セキュリティ、プライバシーを配慮した新たな価値観、倫理観、道徳といった課題にも取り組む必要もあります。
サイバー・フィジカルを融合させた高度なシステムの実現と、社会課題の解決と、新たな価値創造について、既成概念を捨てつつチャレンジします。また、安心・安全を忘れずに、多くの方々と共に、すべての"ひと"が幸せになれる未来を創り出していきたいと考えています。
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