多様な特性を持つ人々が共に働きやすくなる世界を目指して、理解のギャップによるコミュニケーション齟齬を低減や生活の支援を実現するために、個人の脳の特性を把握し、その特性に合わせた言語情報・非言語情報の変換・提示や知覚刺激による認知支援に関する研究開発を進めています。
人は視覚や聴覚といった感覚情報を処理し、意味内容の理解といった認知を行っています。同じ感覚情報であっても、どのように認知するかという認知傾向は人によって異なり、先天的にもつ脳の個性、認知症のように後天的に起きる脳の変化など、様々な要因によって認知傾向の違いが生じます。
そこで我々は、機械学習や心理学的知見、脳科学的知見を活用し、認知傾向を簡易に把握すること、また把握した内容に応じた支援を可能とする技術の実現を目指し研究を進めています。この取り組みの一環として、人の表情認知能力の差を補うための表情身振り変換技術の研究をこれまで実施してきました。