NTTアクセスサービスシステム研究所
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ANSL R&D Times

400MHz帯災害対策用加入者系無線システム(TZ-403D)向け小型アンテナ

TZ-403Dの運用性向上/適用領域拡大/収容率向上のため2タイプのアンテナ小型化開発

背景

400MHz帯災害対策用加入者系無線システム(TZ-403D)は、災害発生時にNTTビルにある基地局から避難所等に設置された端末局の間を無線接続することで通信インフラを早期に確保するための手段であり、特設公衆電話等の電話サービスに加えてインターネット接続機能の提供が可能です。TZ-403Dの無線装置開発においては、長距離無線伝送に必要なアンテナ利得を得るために、8素子八木アンテナを採用しましたが、これは全長約140㎝であり装置構成品の中で最も長いため、運搬や設営の労力が大きく機動性が下がり、緊急時の迅速な対応に課題を残しました。このため今回、TZ-403D用アンテナの運用性の向上・適用領域の拡大・収容率の向上を目的にアンテナの小型軽量化に取り組みました。
概要

位相差給電技術を用いて素子間隔を狭めることにより、 TZ-403D向けに2タイプのアンテナの小型化開発を実施しました。1つは、現行アンテナと同じ利得のままブーム長を半分の70cmに短縮した「小型アンテナ」です。もう1つは、利得は現行アンテナよりも3dB低下して近距離通信になりますが、ビーム幅を大きくしてカバーエリアを広くした「都市用アンテナ」で、アンテナ長は31cmです。

今後の予定
2019年3月よりNTT事業会社において導入が開始されています。
担当者
無線エントランスプロジェクト レジリエント無線グループ
立田 努(グループリーダ),上野 衆太(主任研究員),徳安 朋浩(主任研究員),古谷 博幸(主任研究員),大坂 一夫(主任研究員), 伊藤 俊夫(研究主任),永瀬 文昭(研究主任),栗山 圭太(社員)
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1. TZ-403D向け小型アンテナ開発の取り組み