
災害現場で迅速な通信環境を提供
小型衛星通信地球局
災害等による通信途絶時に,避難所等で特設公衆電話およびインターネット接続を提供するための衛星通信用小型地球局を開発しました。
背景
NTT東西にて現在運用しているポータブル衛星通信システム装置は、アンテナ開口径が1.2mと大きく、重いのに加え、運搬時にはかさばるため、運搬・設置作業には多くの労力を要しております。また、衛星方向にアンテナを向ける衛星捕捉作業を手動で行うため、衛星通信の専門的スキルを持った作業員を現場に派遣する必要がありました。しかしながら、こうした専門的スキルを持った作業員は現場から徐々に少なくなってきており、緊急時の稼働に備え人員体制を整えることがだんだんと難しくなってきているという課題がありました。
概要
「小型衛星通信地球局」は、こうした既存システムが抱える様々な課題を解決するべく、研究所が新たに開発した災害対策用衛星通信システムとなっています。システムの特徴は、既存の衛星通信システムに比べ「小型軽量化」「低コスト化」「設営作業の簡略化」を実現している点にあります。
今回開発したのは、被災地で運用する端末局装置として用いる、衛星通信用アンテナ、衛星通信用モデムおよび電波送出遠隔試験ツールです。衛星通信用のアンテナは、どこにでも持ち運びができる可搬型アンテナと、自動車に搭載する車載型アンテナの2種類を開発致しました。
今後の予定
各事業会社への導入支援を実施
担当者
第三推進プロジェクト 衛星通信サービス推進DP
吉田 英邦(ディレクタ)
今泉 豊 (主任研究員)
今泉 豊 (主任研究員)
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