多様なアプリケーション連携を簡単に実現する連携ナビゲーション基盤

2024年(令和6年)

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現代の業務において業務システムの利用は不可欠であり、業務改善を含むDXの推進が大きな注目を集めています。その中では、RPA(Robotic Process Automation)やDAP(Digital Adaptation Platform)などのPC端末上で動作するDXツールも広く活用されている一方で、従来のDXツールでは改善しにくい領域も多く残されています。例えば"多様な業務環境に適した"UIを提供することや複雑かつ高度な業務フローを"柔軟に"取り扱うことが困難でした。さらに、特定の業務に最適化されたDXツールを個別に提供することが理想的ですが、開発コストなどの問題により提供は困難でした(図1)。以上の課題を解決するために、業務に最適化したDXツールを効率的に実現するための土台となる"連携ナビゲーション基盤"を確立しました。

従来のDXツールが抱える課題

図1 従来のDXツールが抱える課題

連携ナビゲーション基盤は、DXツールの作成で共通的に必要となる、画面の自動操作と監視の2つの機能を提供する基盤的なソフトウェアです(図2)。本基盤の特徴である、各種システム画面上の操作対象(テキストボックスやボタンなど)を管理し自動操作を実行する「操作対象抽象化機能」と、システム画面を監視し事前に登録した業務状況をリアルタイムに検出する「業務状況抽象化機能」の詳細は下記の通りです。

  • 「操作対象抽象化機能」:システム画面の操作対象に対して、一元的な自動操作を可能とする機能です。操作対象を特定するための情報に一意な名称を付与し操作対象DBで一元管理し、このDBに基づき、DXツール本体からの命令によって本基盤が自動操作を実行します。
  • 「業務状況抽象化機能」:業務状況の一元的なルールによるパターン定義と、それらパターンにマッチした状況をリアルタイムに検出可能とする機能です。DXツールの実行時には、本基盤が端末内の状況を監視し、事前定義された業務状況パターンに対して監視ログをリアルタイムにマッチングすることで検出された業務状況をDXツール本体に通知します。

これらの活用により、デスクワークをするオペレータ向けDXツールでは、UIとして用意したチャットボットから基盤機能を呼び出すことで、オペレータの業務状況に合わせてチャットボットから実施可能な自動操作や入力手順などの支援を提案可能になります。また屋外作業をするオペレータ向けDXツールでは、音声UIだけを用意し基盤の機能を呼び出すことで、音声による既存システムの操作が可能になります。
以上、本技術により業務に最適化したDXツールを効率的に実現可能になることで、オペレータとDXツールがより高度に協調しながら確実に業務を遂行できます。

連携ナビゲーション基盤に具備された2つの機能

図2 連携ナビゲーション基盤に具備された2つの機能

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